こんにちは。
2018年も本日で最後。
今年も素晴らしい作品にたくさん出会えました。
そこで大晦日の今日、2018年の総決算として、
- ベストアルバム
- ベストソング
- ベストジャケット
- ベストムービー
- ベストライブ
のTOP10を独断と偏見で決定し、5つの記事に分けて紹介していきます。
もう知っている作品があったら振り返りに、まだ触れていない作品があったらお正月の暇つぶしに、どんどん活用していってください。
この記事で紹介するのは・・・
2018年ベストムービーだっ!
10位:『娼年』
10位にランクインしたのは、松坂桃李が男娼役に挑戦したことで話題を呼んだ『娼年』です。
内容はお子様には絶対に見せられないシーンの連続ですが、あまりの大胆さにクスッとしてしまう場面も。
2枚目俳優がここまで体を張る映画には、なかなか出会えないという意味も込めてランクインです。
9位:『止められるか、俺たちを』
9位には、2012年にこの世を去った映画監督・若松孝二が作り上げた若松プロをテーマにした『止められるか、俺たちを』がランクイン。
実際の人物とできごとがモチーフになっているということもあり、非常にリアリティのある展開と井浦新や門脇麦の演技が光っていました。
さらに寺島しのぶ、高良健吾、満島真之介ら主演をはれる役者がちょい役で出演していて、若松孝二監督の影響力の大きさを実感。
エンディングテーマを手がけた曽我部恵一の音楽も良かったです。
8位:『君が君で君だ』
松居大悟監督、池松壮亮や満島真之介らが出演した『君が君で君だ』が8位にランクイン。
これは脚本もぶっ飛んいれば、演じている俳優もぶっ飛んでいて、もう最高としか言いようがないというか…。
SF以外で非日常を味わいたい方にはもってこいの映画です。
7位:『シシリアン・ゴースト・ストーリー』
2018年の年末に軽い気持ちで観た映画が、滑り込みでランクインしました。
『シシリアン・ゴースト・ストーリー』は、1993年にイタリアのシチリアで実際に起こった少年の監禁事件を元にして作れた映画です。
この監禁事件は、13歳の少年が誘拐されて2年以上も監禁、最後はトイレにも行けなくなるくらい衰弱して骨と皮だけの状態になったところを絞殺して遺体を硝酸で溶かされる…と書くだけでもおぞましいもの。
しかしそこにラブストーリーが織り交ぜられているので、決して重くなりすぎない映画に仕上がっているところが見事でした。
この映画を観るまで、シチリアでこんな凄惨な事件があったことを知らなかったので、新たな学びを得たという意味でも観る価値アリです。
そして“映画ってこういう役割も果たせるんだな”ということにも、改めて気づかせてくれた映画でした。
6位:『彼の見つめる先に』
6位にはブラジル発の映画『彼の見つめる先に』がランクイン。
2014年の製作された映画が、4年の時を経て日本までやってきました。
ジャンル的には、少年2人の恋を描く“LGBT映画”に入るものだと思いますが、よくありがちなLGBTの苦悩など暗い部分にスポットを当てるのではなく、純粋な若者同士のラブストーリーとして描かれているところが新しかたたです。
嫉妬・羞恥・反抗など、学生ならではの繊細な心の動きも丁寧に描かれていて明るい気持ちになれる映画です。
海を越えてやってきただけのことはあります。何回でも観たい。
5位:『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』
今年一番映画館でハラハラしたのは、5位にランクインしたタイ発の映画『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』。
ストーリー展開、音楽、カット割り、小道具の映し方など演出が本当に洗練されていて、投げやりに聞こえてしまうかもしれないけど、
“わっ、おれ映画を観てる! これが映画だ!!”
とわけわからない感想が出てくるくらい、興奮しました。
ぜひ劇場で臨場感たっぷりに観てほしいですね。
4位:『花筐/HANAGATAMI』
御年80歳の大林宣彦が監督した、自身のキャリアの集大成と言っても過言ではない超大作『花筐/HANAGATAMI』が4位にランクイン。
キャストには窪塚俊介、満島真之介、常盤貴子ら実力派ぞろい。
太平洋戦争が始まる直前の時代の儚さと美しさを、これでもかっ!というくらい詰め込んである作品です。
この映画は本当に言葉にするのが難しいんですが、観た人と感想を言い合いたい映画です。
3位:『セラヴィ!』
フランスはパリのコメディ映画『セラヴィ!』がTOP3入り。
今年観た映画で一番笑った映画が、この『セラヴィ!』でした。
フランスならではのエスプリの効いた嫌味が飛び交っていたと思ったら、いきなり殴り合いが始まったり、暴れだしたり…。
目まぐるしい展開ですが、作品としてのレベルは落とさないまましっかり笑わせるスカッとする映画だったので、嫌なことを忘れたい人にオススメです。
2位:『寝ても覚めても』
東出昌大、唐田えりから出演、濱口竜介監督の商業デビュー作品である『寝ても覚めても』が、第2位にランクイン。
今まで500本近く映画を観てきましたが、この映画はちょっと観たことがない展開の映画というか…。
設定自体は男女2人のラブストーリーというありきたりな話なのに、そこに付随する設定やストーリーが、完全に予想を超えて、最後までドキドキしながら観ていました。
今年の邦画では、ダントツです。騙されたと思って観てみてください。もっていかれます。
ちなみにトロント国際映画祭やニューヨーク映画祭への出品も決定しています。
1位:『君の名前で僕を呼んで』
2018年のダントツ1位は、ルカ・グァダニーノ監督作『君の名前で僕を呼んで』。
もうご存知の方も多いと思いますが、ティモシー・シャラメとアーミー・ハマーによる純粋なひと夏の恋を描いた映画です。
最初の1カット目からラストカットまで、画面に映る全てが美しい。
まさに“美の極致”というか、映画というより“芸術としての最高峰”を体験した気分で、映画館を出たあとも、しばらくボーッと心ここにあらずの状態に。
80年代の北イタリアの避暑地という設定も最高。風景や人間、絶妙なタイミングでかかるサウンドトラックはもちろん、ハエですら美しく見えました。
もちろんBlu-rayも購入し、今でも事あるごとに鑑賞しています。
こんなに手軽に世界最高峰の芸術に触れられるなんて、現代に生きていて良かったです。
まとめ
ここまで2018年ベストムービーTOP10を紹介してきました。
最後にまとめると…
- 『君の名前で僕を呼んで』
- 『寝ても覚めても』
- 『セラヴィ!』
- 『花筐/HANAGATAMI』
- 『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』
- 『彼の見つめる先に』
- 『シシリアン・ゴースト・ストーリー』
- 『君が君で君だ』
- 『止められるか、俺たちを』
- 『娼年』
と、邦画とそれ以外がちょうど5分5分という結果に。
また2018年は、今までで一番映画館で映画を観た年でもありました。
コスパという面で考えたら圧倒的にDVD/Blu-rayで観たほうがいいんですが、わざわざ映画館へ上映時間に足を運ぶことで得られる感動もたくさんあります。
おかげで私の財布には、映画館のメンバーズカードがだいぶ増えました(笑)。
2019年も公開が待ち遠しい作品がたくさん控えているので、1本でも多く鑑賞していきたいです。
それではまた来年も、良い映画とともにお会いしましょう。
良いお年を。